【カバンのフジタインタビュー】背負いやすさに太鼓判。6年間をデザインと工学で支えるランドセル

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年々早まるランドセル選び、いわゆる「ラン活」。さまざまなメーカーから多彩なランドセルが登場し、色や形、デザインに目を奪われてしまいがち。でも、ランドセル選びで本当に大切なのは「背負い心地」。お子さまが毎日使うものだからこそ、快適さにこだわりたいものです。

今回は、1957年(昭和32年)に山形で創業した老舗、カバンのフジタ本店を訪れ、背負い心地を実際に体験してきました。

カバンのフジタ本店
カバンのフジタ本店 ショールーム
目次

慣れる<なじむ。お子さまと一緒に育っていくランドセル

私たち大人も、長時間体に触れる寝具や椅子を選ぶ際は、使い心地や体へのフィット感を重視します。それなら、成長期にある小学生のお子さまが毎日使うランドセルも、なおさら「身体になじむ」ことが大切です。

フジタでは、信州大学 感性工学科の吉田宏昭教授との共同研究を通じて、背負いやすさを多角的に検証しています。

背負いやすさの秘密のひとつが、身体に直接触れる部分に使用された天然皮革(牛革)。フジタのランドセルでは、全モデルにおいて「背あて」と「肩ベルト」の部分に牛革を採用しています。

藤田社長

人工皮革は使うほどに劣化しますが、天然皮革は時間が経つほど、そして使うほどに身体になじみます。お子さまの成長に伴う体の変化に柔軟にフィットし続けるためには、天然皮革が最適です。

信州大学との共同研究でも、その効果は証明済み。

新品と6年間使い続けたフジタのランドセルを比較すると、使用後のほうが体圧分散の安定がみられ、持ち主の身体によりなじんでいることが確認されています。

藤田社長

人工皮革には元に戻ろうとする性質があり、身体になじむことが難しい。一方で天然皮革は、圧力に合わせて伸縮するため、6年間を通じて快適な背負い心地を保ちます。

ランドセルを購入したときに背負いやすくても、お子さまの成長とともに身長や体格が変わるのは避けられません。フジタのランドセルは、お子さまの成長に伴う変化にもしっかり対応し、使うほどに身体になじんで6年間を支えてくれる心強い存在です。

店舗では、実際に触れることで天然皮革と人工皮革の違いを体感できます。

工学にもとづいた体圧分散が背負いやすさのカギ

フジタのランドセルの背負いやすさは、天然牛革だけが理由ではありません。細部にわたるデザインの工夫も、背負いやすさの秘訣です。

藤田社長

フジタのランドセルは、重さ(負荷)を3箇所に分散することで、身体への負担を軽減しています。これは、信州大学との共同研究でも証明されています。

子どもにとって、教科書やノートを詰めたランドセルはとても重いもの。たとえば、重さ2キロのランドセルを背負う場合、2点で支えると背中の左右にそれぞれ1キロずつの負担がかかります。これを3点で支える設計にすることで、1箇所あたりの負担が1キロ未満に抑えられ、背負い心地がぐっと軽くなる仕組みです。

カバーミー編集部

本当に、背中にピタッとくっつく感じがしますね!

実際に背負ってみました

この体圧分散を実現しているのが、背あての腰部分に作られた「フィットカット」と、身体の曲線に沿うよう設計された「スーパーXベルト」。これらが一体となって、快適な背負い心地を生み出しています。

藤田社長

一般的には、肩ベルトのフィット感を高めるために立ち上がり背カンを採用することが多いですが、フジタではあえて採用していません。

その理由を藤田社長はこう語ります。

藤田社長

購入時にはフィットしていても、使用するうちに肩への負担が大きくなることがあります。お子さま一人ひとりの体型や成長を考慮し、立ち上がり背カンよりも、ベルトや背あて、そして天然皮革によって体圧を分散させる設計を選びました。

フジタのランドセルが「背負いやすく、使うほどになじむ」理由は、素材とデザインに妥協しない姿勢にあるのです。

全モデル共有の「キューブ型」。便利な前ポケットも

フジタのランドセルは、すべてサイズが統一されており、へりのない「キューブ型」を採用しています。無駄のないすっきりとしたフォルムが特徴で、見た目の美しさだけでなく実用性も抜群。A4フラットファイルやタブレットを楽々収納できるほか、教科書やノート、筆箱、水筒、体操服など、必要なものをすべて収められる大容量が魅力です。

特に使い勝手の良い前ポケットは、フジタのランドセルのこだわりのひとつです。

藤田社長

ファスナー付きの平らなポケットは使い勝手が悪いことが多いです。もっと収納力があり、使いやすいポケットに改良したいと考え、職人と何度も交渉を重ね、3年越しでようやく形にすることができました。

この前ポケットは、中身が見えない仕様のため、薬や鍵などの小物を安全に収納するのに最適です。絆創膏や家の鍵、さらには女の子向けに生理用品をさっとしまえる便利なスペースとしても活用できます。

ワンポイントが人気の光るランドセル「ゆめピカ」シリーズ

フジタのランドセルの中でも特に人気を集めているのが、「ゆめピカ」シリーズです。このシリーズは、天然牛革素材を使用した光るランドセルとして、工房系ブランドでは初めての試み。リボンやハート、ツバサなど、子どもたちの心をくすぐるデザインが特徴です。

ゆめピカ Petit Heart Milky Dream(プティハート ミルキードリーム)
ゆめピカ THUNDER WING(サンダーウィング)

昼間は光沢のある虹色が上品に輝き、おしゃれ感を演出。一方、夜間には反射材が光を受けてしっかり発光するため、暗い道でも目立ちます。通学路での安全を考慮しながら、デザイン性も妥協しないランドセルとして、多くの親御さんやお子さまに支持されています。

願いは「子どもが元気に学校へ行き、帰ってくること」

フジタがランドセルに込める一番の願いは「子どもたちが元気に学校へ行き、無事に帰ってくること」です。健康と安全への配慮は、冬には雪深い山形ならではの視点から生まれたものです。

藤田社長

雪深い地域に住む子、学校まで遠い子、そして坂道を通学する子など、通学環境はさまざまです。それぞれの通学環境にしっかり寄り添えるランドセルを目指して作っています。

厳しい自然環境を乗り越えられる工夫、そしてどんな道でも快適に背負える設計。フジタのランドセルには、通学路での子どもたちの安全と安心を支えるための工学と情熱が詰まっているのです。

お子さまの成長を支える頼もしい相棒

フジタのランドセルは、背負い心地やデザイン、安全性にこだわり抜かれた頼もしい相棒。ぜひ一度店舗に足を運んで、その背負い心地を実感してみることをおすすめします。

2Fがランドセルのショールーム
ショールームにはキッズスペースも完備
1Fにはカフェも併設。山形産の果物を使用したジェラートも食べられる

フジタのランドセルは、山形の本店のほか、直営ショップや全国のショールームでもお試しいただけます。さらに、展示会も全国で開催予定ですので、お近くの会場でぜひご覧ください。

また、2026年入学モデルでは、男の子向けの赤やピンクといった新カラーも追加予定。こちらにも注目です。最新情報や詳細は、フジタのランドセル公式サイトでチェックしてみてください。

カバーミーでは、フジタのランドセルの最新カタログを簡単に請求できます。ランドセル選びの第一歩として、ぜひご利用ください。

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