ランドセルや学習机の準備がひと段落したら、もうひとつ見直しておきたいのが「おうちの防災対策」。新生活のスタートにあわせて、防災グッズもアップデートしておくことで、いざという時の安心感がぐっと高まります。
1. 家族構成にあわせて!基本の防災グッズ
お子さんの入学をきっかけに、家族の防災グッズを見直す方も増えています。まずは、必要最低限の「基本セット」がそろっているかチェックしてみましょう。
飲料水
災害時にはライフラインが止まることを想定し、1人1日3リットルを3日分(=1人9リットル)確保するのが基本です。4人家族なら36リットル。ペットボトルでも大容量タンクでも、自宅の保管場所に合わせて準備を。

非常食
レトルトご飯や缶詰、クラッカー、栄養補助食品など、火を使わなくても食べられるものが安心です。甘いものや塩分のあるものをバランスよく組み合わせて、お子さんの好みに合うものも揃えておくと、避難生活の負担が軽減します。

モバイルバッテリー
災害時は情報収集と連絡手段が命綱。スマートフォンを維持するために、モバイルバッテリーは必須アイテムです。ソーラー充電や手回し式、複数回分充電できる大容量タイプなど、家族分の台数も踏まえて選びましょう。

簡易トイレ
断水時に困るのがトイレ問題。特にお子さんのいるご家庭では、衛生面や心理的な不安も大きくなります。家庭用トイレに被せて使えるタイプや携帯型など、使い方に応じて数日分を備蓄しておくことが安心につながります。

懐中電灯・ラジオ
夜間の安全確保や情報収集には、電池不要の手回し式やソーラー充電式のライトとラジオが活躍します。お子さんでも操作しやすいシンプルな機種を選んでおくと、万一のときにも家族で対応できます。

2. お子さん向けにプラスしたい備えとは?
お子さんが小学校に入学すると、防災対策にも「年齢に合わせた工夫」が必要になります。安心・安全に過ごせるよう、子育て世帯ならではの視点で準備しましょう。
サイズに合ったマスク
感染症対策やほこり対策として欠かせないマスクですが、大人用ではお子さんの顔にフィットせず、正しく装着できないことも。肌に優しく、耳が痛くならない素材を選び、ランドセルや防災バッグに数枚常備しておきましょう。

お気に入りのお菓子や玩具
避難生活では、環境の変化や不安でお子さんがストレスを感じやすくなります。お気に入りのおやつや小さなぬいぐるみ、お絵かきセットなどを用意しておくことで、安心感を得られ、笑顔が戻るきっかけになります。

お子さん用スリッパ・サンダル
避難所では土足禁止の場所も多く、床が冷たかったり硬かったりすることも。履きなれたスリッパや軽量サンダルがあると、お子さんの足元を守りつつ、快適に過ごせます。サイズ確認も忘れずに。

健康保険証のコピー
いざというときに病院でスムーズに受診するためには、健康保険証のコピーを持っておくと安心。学校提出用とは別に、防災バッグに1枚入れておくと、万が一の怪我や体調不良にも落ち着いて対応できます。

3. 親子で防災意識を高める工夫
防災対策はモノを揃えるだけでなく、「意識づくり」も大切です。お子さんと一緒に話しながら備えることで、自分の命を守る力も育ちます。
防災バッグの中身を一緒にチェック
準備した防災グッズの中身を、ぜひお子さんと一緒に確認してみてください。名前を記入したり、どこに何が入っているかを一緒に確認することで、緊急時にも自信を持って使えるようになります。

避難経路の確認
通学路や近所の避難所まで、実際に親子で歩いてみるのがおすすめです。危険な箇所を確認したり、避難所の場所を把握することで、防災意識が自然と高まり、万が一のときの行動力にもつながります。

おうち避難訓練
停電や断水を想定した“プチ避難訓練”を、おうちで実施してみましょう。電気を消してランタンで過ごしたり、非常食を試食するなど、親子で楽しく防災を学ぶ時間にすれば、日常の中でも自然に備えが定着します。

4. 定期的な見直しで“使える備え”にアップデート
防災グッズは、一度揃えたら終わりではありません。お子さんの成長や季節の移り変わり、賞味期限などに合わせて、定期的な見直しが必要です。半年に1回を目安に“アップデートタイム”を取り入れて、常に「今の暮らし」に合った備えを整えておきましょう。
賞味期限チェック
非常食や飲料水、乾電池などにはすべて期限があります。特に食品は、賞味期限を過ぎてしまうといざというときに使えなくなるリスクも。期限が近いものは日常で消費し、買い足して補充する「ローリングストック方式」を実践することで、無駄なく備え続けられます。

サイズ・季節の見直し
お子さんの成長は早く、衣類やマスク、スリッパなどはすぐにサイズアウトしてしまいます。また、夏と冬では必要な防災グッズも異なります。防寒具や保冷グッズなど、季節に応じたアイテムの入れ替えも忘れずに。半年ごとに見直すことで、常に適切な備えが整います。

家族で点検タイムを設ける
「防災グッズの見直し=大人の仕事」と思われがちですが、お子さんと一緒に行うことで防災意識を高めるチャンスにもなります。家族全員で役割を決めてチェックする“家庭内防災会議”を開けば、普段は見過ごしがちな備えの弱点にも気づきやすくなります。防災の日(9月1日)や新年度の始まりなど、定期的な習慣にしてみましょう。

安心は備えから生まれる!入学前の今が絶好のチャンス
新しい生活を迎えるこの時期は、防災対策を見直す大きなチャンスでもあります。ご家庭の状況やお子さんの成長にあわせて、“本当に必要な備え”を整えておきましょう。備えあれば憂いなし。親子で安心して、新生活をスタートさせましょう!